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マンガ大好きユキチです!
今回は、山本英夫さんの漫画『殺し屋1』を、ご紹介させていただきます。
過激な暴力や性描写が特長で、実写版の映画は、R-18指定(成人指定)になったようです。グロ系が嫌いな方にはおすすめしません。
1.『殺し屋1』の基本情報
著者 | 山本英夫 |
出版社 | 小学館 |
連載雑誌 | 週刊少年サンデー |
掲載期間 | 1998年~2001年 |
巻数 | 全10巻 |
作者の山本英夫さんは格闘技が趣味ということで、この『殺し屋1』に出てくるキャラクターには、垣原、高山、藤原、安生など、UWF系のレスラーの名前が使われています。言われてみなければ気が付かないですが、知って読むと面白いです。
参考)UWF
山本さんはインタビューで、『殺し屋1』について、20代の頃に”本能のまま描きたいことを描いた作品”と言っています。
2.『殺し屋1』のあらすじ
新宿歌舞伎町のど真ん中にあるマンション、通称”ヤクザマンション”。住居の8割が、暴力団関係者の組事務所や組員宅、タコ部屋、SM部屋などに使われています。
そのマンションで、最も恐れられる武闘派暴力団「安生組」の壊滅を計画する謎の男「ジジイ」と仲間達。ジジイは早速、殺し屋「イチ」を使って安生組長を殺害し、組の資金の3億円を奪うのでした。
怒り狂った安生組若頭・垣原は、暴力と拷問の執拗な追跡によって、組長を殺した犯人が、ジジイ一派と殺し屋イチであることを突き止め、彼らへの報復を誓います。
ジジイ一派と垣原組の壮絶な闘いが始まります。
3.異常者の闘い・サディストvsマゾヒスト
『殺し屋1』の登場人物でまともな人は誰もいません。特に代表的な異常者は、殺し屋イチ、垣原、垣原が助っ人に呼んだ、双子の二郎、三郎の4人です。
物語は、イチ vs 垣原が中心になってきますので、2人を簡単に紹介してみます。
殺し屋イチ
イチは、細見で気弱な青年です。学生時代に受けたイジメがトラウマとなっていて、そこをうまくジジイに使われ操られています。
空手を使い、キックは超人的破壊力を持っており、防弾効果のある特殊スーツを着て、刃を仕込んだ靴で、泣き喚きながら相手を殺害する殺人マシーンです。人が傷つき、痛めつけられることに性的興奮を感じてしまうサディストです。
垣原
安生組の若頭で、後に垣原組組長。6年前に解散した九州の悪名高き暴力団「阿籐組」の残党。拷問により顔に大きな傷があり、口が裂けている。全身にピアスをつけており、失敗を犯した部下にもピアスを強制する。痛みに性的な快感に感じる究極のマゾヒストです。
映画では、浅野忠信さんが演じていました。こんな風貌です。
この二人が、ヤクザマンションを舞台にして闘います。物語の始まりから、決して長期連載にはならない内容です(笑)。
4.まとめ
拷問や殺人シーンなど、よくぞここまで描けたと思えるほど過激さなのですが、山本さんの画はどこか滑稽な部分があるためか、シリアスになりすぎずに読むことができます。また、登場人物達のぶっとびさが魅力的で読んでしまう漫画です。