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マンガ大好きユキチです。
今回は、二ノ宮知子さんの漫画『天才ファミリー・カンパニー』を、ご紹介させて頂きます。
『のだめカンタービレ』で、二ノ宮知子さんを知ってから、二ノ宮さんの作品を読み始めたのですが、どの作品も話が良くできていて楽しいです。『天才ファミリー・カンパニー』は、タイトルからは、天才家族の会社?と分かるような、わからないような感じですが、二ノ宮作品の中でもトップクラスの面白い作品です。
1.『天才ファミリー・カンパニー』の基本情報
著者 | 二ノ宮知子 |
出版社 | ソニー・マガジンズ |
連載雑誌 | きみとぼく ⇒ コミックきみとぼく |
掲載期間 | 1994年~2001年 |
巻数 | 全6巻(スペシャル版) |
ソニー・マガジンズは、ソニー・ミュージックエンタテインメントの子会社で書籍部門を扱う出版社でしたが、現在は他の子会社に吸収されて会社はもうないです(久しぶりに聞きました)。「きみとぼく」は、もちろん私は読んでなかったなぁ(笑)。
『天才ファミリー・カンパニー』は、当時ジャニーズJr.の二宮和也さんと渋谷すばるさんが主演したテレビドラマ『あぶない放課後』の原作にもなっていたようです。しかしドラマの内容は、学園ミステリーもので、ほとんど原作漫画とは違った話だったようです。
3.『天才ファミリー・カンパニー』のあらすじ
高校2年生の夏木勝幸(かつゆき・17歳)は、6年前に証券マンだった父親を事故で亡くし、母・良子と暮らす母子家庭です。勝幸はIQ170で成績では全国1位の天才。森崎製菓に勤める母の商品企画やプランニングを手伝い、良子は企画開発部長に昇進しており、さらに株取引などで、何不自由ない暮らしをしています。
しかしある日、母親が夕食に薄汚れた陽気な男とその息子を連れてきます。男は売れない小説家の田中荘介と息子の春(17歳)です。母・良子と荘介は再婚し4人の生活が始まります。
何事も合理的に行動する勝幸によって、天真爛漫で自由人の荘介と春は理解を越えており、勝幸は、計算外の日常に巻き込まれていきます。
4.天才・勝幸の人としての成長物語
勝幸の夢は、高校卒業後に、ハーバード・ビジネススクールに入り、MBA(経営学修士)を取得して、スーパーエリートとして経済界で活躍することです。合理的であるが故、冷徹無比な性格で他人に厳しく、学校にも友人と呼べる人はほとんどいません。クラスメートの永沢京子を意識しているのですが、冷たく突き放すような態度しか取れません。
そんな勝幸が、ある意味、非・合理的な荘介・春の人間的大きさに触れ、また、人々と関係を持つことによって、少しずつ変わってくるところが面白いです。
5.ビジネス漫画『天才ファミリー・カンパニー』
順風満帆だった夏木家ですが、母・良子が、森崎製菓の派閥争いに巻き込まれたところからビジネス漫画的要素も出てきます。結局、涼子は森崎製菓を退職。勝幸は留学資金を得るためにアルバイトを始めます。勝幸は、そこでも天才性を発揮し、当時、出始めてパソコンを駆使して、インターネット販売などを立ち上げます。
二ノ宮さんは、別の作品『87CLOCKERS』もですが、IT情報に敏感ですね。話は、そこから起業、企業買収などに広がっていきます。
6.まとめ
物語は、世界を旅してまわった荘介と春の怪しげ友人達も加わり、後半、それぞれの正体がわかってきて、一気にラストに向かっていきます。
はたして、勝幸の夢、ハーバード・ビジネススクールへの留学はどうなるのか?気になるクラスメート・永沢京子との仲は?読むと楽しく幸せになれる漫画です!