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マンガ大好きユキチです。
今回は、亡くなった妻が、小学生の女の子になって戻ってくる漫画『妻、小学生になる。』を、ご紹介させて頂きます。
生き返り系の漫画は、意外と少ないです。
1.『妻、小学生になる。』の基本情報
著者 | 村田椰融 |
出版社 | 芳文社 |
連載雑誌 | 週刊漫画TIMES |
掲載期間 | 2018年~ |
巻数 | 既刊9巻 |
この『妻、小学生になる。』は、村田椰融(やゆう)さん(名前が難しいですね)の漫画家デビュー作のようです。現在「週刊漫画TIMES」に不定期で連載中です。「週刊漫画TIMES」は、1956年に創刊された日本初の週刊漫画雑誌とのこと。昔は中高年男性向けのちょっとエッチな漫画雑誌だったと思います。今はだいぶ変わってアングラ感が無くなりましたね。
椰融さんは、ミュージシャンから、25歳頃になって、液晶タブレットを買い、我流で漫画家を目指されたようです。
2.『妻、小学生になる。』のあらすじ
10年前に、妻を交通事故で亡くした新島圭介は失意の中で、娘の麻衣と二人暮らしの味気ない日々を送っています。しかし、ある日の夕方、小学生の女の子が訪ねてきて、自分はあなたの妻で麻衣の母の新島貴恵だと言ってきます。
その女の子は、圭介の家のそばを通ったときに、前世の記憶が急に戻ってきたということで、口調や雰囲気、家族しか知らない秘密を知っており、圭介と麻衣は、その小学生を、妻・貴恵と信じて、明るく前向きに生活していくことになります。
しかし、小学生の貴恵には、白石万理華として生まれてからの約10年間の生活、別の家族があるのでした…。
3.『妻、小学生になる。』のみどころ
『妻、小学生になる。』の見どころは、妻が小学生になって生き返ってきて良かった!とならないところです。明るくなった圭介に思いを寄せる女性が出てきたり、万理華(貴恵)の家族は、かなり問題を抱えていたりと前途多難です。
また、圭介は、小学生の貴恵(万理華)が結婚できる年齢になったら結婚する気でいますが、そんな楽観的な展開は無さそうな感じがします。妻離れができなかった圭介と、母離れができなかった麻衣の妻・母からの自立の物語になってきそうな感じがします。
4.東野圭吾さんの小説『秘密』を連想
私、この漫画のタイトルを見た時に、一番最初に思い浮かんだのは、東野圭吾さんの小説『秘密』です。
参考)東野圭吾『秘密』
『秘密』のあらすじは、主人公は妻と小学5年生の娘の3人家族。しかし、妻と娘が交通事故に遭って妻が亡くなります。妻の葬儀の日に、意識不明の娘が目を覚ますのですが、娘の体に宿っていたのは、死んだ妻だった…という物語です。
もしかしたら、『妻、小学生になる。』は、『秘密』から発想を得たのかもしれません。『秘密』の後半 は、かなり切ない物語だったので、圭介と貴恵(万理華)の先には、切ない別れがあるように思えてしまいます。
5.イザナミ、ペットセメタリーも切ない結末
死者の生き返りを描いた物語は、古くは古事記のイザナギとイザナミの話や、スティーブン・キングの小説『ペット・セメタリー』のように、多く物語がハッピーエンドではありません。亡くなった人を想いつつ、現実の世界を前向きに生きるための人間の教訓や知恵がそうさせるのでしょうか。
参考)スティーブン・キング『ペット・セメタリー』
6.まとめ
現在9巻で、物語が面白くなってきたところです。期待と不安に続きを読みたくなる、おすすめの漫画です!