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マンガ大好きユキチです。
今回は、青春ジャズ漫画『BLUE GIANT』(ブルージャイアント)を、ご紹介させて頂きます。
私は、あまり音楽を聞かないですし、そもそもジャズって何だか小難しいそうで、この漫画も敬遠していました。でも読んでみると・・・読まずギライを反省です。出会えてよかったと思える漫画です。
1.『BLUE GIANT』の基本情報
著者 | 石塚真一 |
出版社 | 小学館 |
連載雑誌 | ビックコミック |
掲載期間 | 2013年~2016年 |
巻数 | 全10巻 |
石塚真一さんの経歴は面白いです。高校時代は無気力で、日本の大学はどこにも受からなくて、働くのもイヤだったので、アメリカの大学に留学されたようです。大学時代は山登りに明け暮れ、帰国後、IT企業に就職しますが、1年経たないうちに会社が倒産。30歳直前に「これはまずい!」と漫画のハウツー本を買ってきて漫画家を目指したそうです。
それまで漫画を描いたことが無かった石塚さんが、1年近くで新人コミック大賞に入選だからすごいです。石塚さんの代表作の『岳』や、この『BLUE GIANT』の主人公は、前向きな楽天的なチャレンジャーで、石塚さんもおそらく、そんな性格だと思います(笑)。
2.『BLUE GIANT』のあらすじ
仙台市。中学生の時に友人に誘われて入ったライブハウスで、ジャズの熱さ、激しさに打たれて虜になってしまった宮本大(みやもとだい)は、世界一のサックスプレーヤーになることを決意します。高校3年間、部活ではバスケに打ち込みますが、練習の後でも毎日、広瀬川の土手で、我流でサックスの練習をしています。
(「BLUE GIANT」1巻から引用)
父親から高校卒業後の進路を聞かれ「ジャズが好きで…ジャズプレイヤーになりたい・・・」と遠慮がちに答える大に対して、父親は「やれよ。とことん、おもいっきりやれよ!」と後押ししてくれます。
3.皆、大を応援したくなるが…
私はサックスの音と言われてもピンときません。また『BLUE GIANT』を漫画読んでいると演奏の音が聞こえてくる!ということはないです(笑)。ただし、大が演奏している場面からは、大の気持ち、勢いはガンガンに伝わってきます。
物語の中でも、粗削りな大の演奏を聞いた友人達は感動し「俺も頑張らなくては!」と、心が揺さぶられてしまいます。もちろん読者の私もです。そんな大の演奏を聞いた楽器店の店主から大は、ライブハウスでジャズバンドのサックスプレイヤーとして参加する機会を作ってもらいます。
初めて、お客さんの前で演奏することになった大。誰かの前で吹くために、毎日練習してきた!その機会がきた!と、全力でサックスを吹くのですが、その音の大きさに・・・
(「BLUE GIANT」1巻から引用)
4.まとめ
はじめての人前の演奏で、お客さんにボロカスに言われた大は、一瞬は落ち込みます。しかし「へでもねいや!」と自分を鼓舞し、また毎日、広瀬川の土手でサックスの練習を続けます。そんな大の才能が徐々に開花していくところが、おもいしろいです。
本格的にサックスを教えてくれる先生も現れ、大は世界一のサックスプレイヤーを目指して東京に上京し、物語の後半は東京編となります。
大のひたむきで、まっすぐで楽観的な姿は、読む人を元気にする力があります。仙台、東京での大の頑張りと成長が楽しい漫画です。