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マンガ大好きユキチです。
今回は高校の箏曲(そくきょく)部の漫画『この音とまれ!』を、ご紹介させて頂きます。
筝曲(そうきょく)、聞きなれない言葉ですが、筝曲=”こと”となります。
1.『この音とまれ!』の基本情報
著者 | アミュー |
出版社 | 集英社 |
連載雑誌 | ジャンプスクエア |
掲載期間 | 2012年~ |
巻数 | 既刊25巻 |
アミューさんは、2006年に桜アミュー名で、りぼん新人漫画賞を受賞しデビューされました。ペンネームをアミューに改名しての連載デビュー作が、この『この音とまれ!』となります。
アミューさんは箏曲家の母と姉を持ち、アミューさん自身も小さい頃から箏を習っていたようで、箏をテーマにした漫画に強いこだわりがあって、誰よりも早く箏のマンガを出さなくては!と焦っていたようです。間に合ってよかったですね・笑。
2.『この音とまれ!』のあらすじ
先輩が卒業して、たった一人の部員になってしまった筝曲(そうきょく)部の倉田武蔵(くらたたけぞう)。筝曲部の看板は落書きされ、部室は不良達の溜り場をされてしまっていたところに、入学したばかりの1年生・久遠愛(くどうちか)が、不良達を追い出し、武蔵に入部届を渡します。
愛は中学時代、警察沙汰の事件を起こした問題児でした。武蔵は、筝曲部の部室は不良の溜り場ではない!と愛を追い出します。愛の入部が信用できない武蔵ですが、愛の友人・哲生(てつき)から、愛のことや警察沙汰になった事件の内容を聞かされます。
そんな時、筝曲部の部室で武蔵が何者かに襲われます。荒らされた部室と倒れている武蔵を発見したのは愛ですが、先生たちは愛を犯人として疑います…。
3.廃部寸前の筝曲部に仲間達が集まる
読む前は、箏かぁ…楽しめるのかな?と若干不安でしたが、箏を知らなくても楽しめ、音のない演奏シーンも迫力があり杞憂でした。
部が存続するためには5人以上の部員が必要でしたが、愛に加え、箏の家元の娘・鳳月さとわや、愛の友人3人が入部してくれて筝曲部は廃部の危機から脱します。ただし、人数は揃っても、武蔵とさとわ以外は、ほぼ素人のメンバーです。
人数が揃っただけの筝曲部に、人間関係や過去、家族の問題など、様々な困難が降りかかってきて、それを乗り越えるたびに、結束していく部員達の姿がいいです。また、高校生らしく徐々に募ってくる控えめな恋愛模様も好ましく、読みだすと止まらなくなります。
4.作中オリジナル楽曲「龍星群」の実演奏
箏曲部が部の存続を懸けて、全校生徒の前で弾いた「龍星群」が、ジャンプスクエアの企画で、作者アミューさんのお姉さんの箏曲家・橋本みぎわさんが作曲して実演奏されています。動画もアップされており、筝の演奏の迫力に感動します。
5.和楽器を題材とした漫画
私の頃とは違い、今は中学校の音楽の授業で和楽器を教えることが義務づけられており、若い人の和楽器のハードルは低くなっているようです。和楽器の代表的なものは、和琴、津軽三味線、和太鼓、尺八などがありますが、さすがに、尺八漫画は渋すぎてないようですが、津軽三味線や和太鼓は漫画化されています。
津軽三味線の代表漫画『ましろのおと』
和太鼓漫画『和太鼓ガールズ』
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6.まとめ
現在の25巻ですが、物語は進むほどに面白くなっています。愛も2年生となり、新入部員も入ってきてまた波乱も起きています。
「この時間がいつまでも続けばいい…」筝曲部のメンバーが、しばしつぶやきますが、読んでいる読者もそう思う、いい漫画です。