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マンガ大好きユキチです。
今回は、迫稔雄(さことしお)さんのギャンブル漫画『嘘喰い』を、ご紹介させて頂きます。
ギャンブル漫画と書きましたが、ギャンブルの緻密な心理戦、駆け引きに、過激な暴力をミックスした、ギャンブル格闘漫画ですね。シビレます!
1.『嘘喰い』の基本情報
著者 | 迫稔雄 |
出版社 | 集英社 |
連載雑誌 | 週刊ヤングジャンプ |
掲載期間 | 2006年~2018年 |
巻数 | 全49巻 |
迫さんは、2004年に、この『嘘喰い』で新人賞の佳作を受賞しデビュー。2005年から『嘘喰い』の連載を開始して12年間続いた大作です。連載中の2016年5月に週刊ヤングジャンプ誌上で「実写映画化企画進行中」と発表されていながら、その後、映画どどうなったの?と続報がないまま4年以上が経過しています。
しかし、この漫画の迫力が実写で表現できるか疑問でしたので私はちょっとホッとしています。まぁどうせ映画が見ないでしょうけど(笑)。
2.『嘘喰い』のあらすじ
ギャンブル好きの青年・梶隆臣(かじたかおみ)は、パチスロで知り合った、斑目貘(まだらめばく)に、パチスロのアドバイスをしてやると貘は大当たり。そのお返しに、貘は多額の借金を抱えている梶に、借金の返済を手伝ってやると言います。
二人は闇カジノに行きルーレットで大勝ち。実は貘は、伝説のクラブ賭郎(かけろう)で行われる闇ギャンブルのロシアンルーレットを生き抜いた、通称「嘘喰い」と言われる凄腕のギャンブラーでした。
貘はかつて、ギャンブラーの頂点であり、賭けを取り締まる組織「賭郎」を束ねるお屋形様・切間創一(きるまそういち)に挑戦して惨敗。再び「屋形越え」に向け、金と力を蓄えるため、様々な勝負に挑んでいきます。
3.秘密組織・賭郎(かけろう)とは?
『嘘喰い』のおもしろさは、賭郎という組織を作り出したことにあると思います。会員の要請に応じあらゆるギャンブルを取り仕切る秘密組織・賭郎について簡単に説明してみます。
発足は戦国時代。切間陽炎ノ助(きるまかげろうのすけ)が、賭博での負けを踏み倒す輩を成敗して、確実に取り立てを行う組織を作ったことが始まりで、以来日本の中枢で力を蓄え、本能寺の変や、桜田門外の変などの歴史的事件は、ギャンブルに負けた代償を賭郎から取り立てられたものと伝えられています。この荒唐無稽の設定いいですね。
お屋形様(おやかたさま)
賭郎の長。代々切間家が務め切間創一が21代目。絶対的な力をもって頂点に君臨している。賭郎会員とお屋形様の勝負は「屋形越え(やかたごえ)」と呼ばれ、お屋形様は賭郎の全実権を賭けるが、過去から一度も負けたことがない。
立会人
賭郎を通したギャンブルを行う時に派遣される専門家・ジャッシ。勝負を公平に進行させ、敗者から確実に取り立てを行う。そのため高い戦闘力と判断力を持っている。常にスーツをきており、定員は101名。(ちなみに、賭郎の会員は48名と決まっている)
4.一度で理解できない緻密なゲーム
『嘘喰い』には数々の勝負が出てくるのですが、その勝負のルールがかなり難解でむずかしいです(笑)。私は一度では理解できずに、何度か読んでやっと理解できたルールが幾つもあります。
福本伸行さんの漫画『カイジ』もそうですが、ギャンブル漫画は、いかに面白い勝負(ゲール)を描けるかが重要です。作者と編集者が悩み、絞り出したゲーム。『嘘喰い』では、「廃ビル脱出勝負」「ハングマン」「迷宮(ラビリンス)」…などなど、多くの勝負が描かれています。お疲れさまです。
5.格闘漫画『嘘喰い』
『嘘喰い』の面白さのもう一つの要素は格闘です。主人公・貘は、腕力はまったくなく虚弱体質です。ただし、勝負の中で仲間を増やしていき、その仲間の戦闘能力を借りながら勝負に勝っていきます。獏達と勝負する相手、賭郎(立会人)、三つ巴の格闘が面白いです。
そんな格闘能力のある登場人物達で、だれが一番強いのか?と自分なりにランキングをつけるのも面白いです。
6.まとめ
『嘘喰い』は、特に男子が好きな、ゲーム、格闘要素が盛沢山の漫画です。欠点は、長いこともあって、登場人物が多くなり、話も大きくなりすぎ、後半息切れしてくるところです。