中学野球漫画の最高傑作『キャプテン』 愚直な努力でチームを引っ張っていく谷口キャプテンの魅力とマネジメント力が面白い!

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マンガ大好きユキチです。

今回、ご紹介させて頂く漫画は、ちばあきおさんの漫画『キャプテン』です。私の40年以上の漫画愛読歴の中で、野球漫画では、ベスト3に入る名作です。

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ただし、連載は1970年代と40年以上も前の漫画です。「そんな古い漫画を、いまさら?」と思うかもしれませんが、40年以上を経過しても見る人を熱くさせ、数年に1回は読み返したくなる、手元に置いておきたい漫画です。

アニメにもなっていて、今でも時々「あれ?再放送されてるんだ…」と、何回も再放送されているので、アニメも未だに根強い人気があるようです。

『キャプテン』の魅力とは?まとめてみました。

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1.『キャプテン』の基本情報

著者 ちばあきお
出版社 集英社
連載雑誌 月刊少年ジャンプ(2007年休刊)
掲載期間 1972~1979年
巻数 全26巻(完全版等複数あり)

”ちばあきお”さんは、『明日のジョー』や『あした天気になあれ』『のたり松太郎』など、多くの名作漫画の作者”ちばてつや”さんの弟です。あきおさんは、兄・てつやさんの漫画の手伝いをしているうちに漫画を描くようになり、漫画家としてデビューしています。

ちばあきおさんの画は、定規は使わず、フリーハンドで書かれた、一見して弱々しいタッチですが、逆に、その画だからこそなのか、登場人物達のひた向きさが伝わってくるから不思議です。『キャプテン』には、魔球や、スーパースター、天才は登場しません。

2.『キャプテン』のあらすじ

監督も部長もいない、弱小・墨谷二中学野球部に、全日本大会で優勝を続けている名門・青葉学院野球部から、転校生、谷口タカオが入部してきます。

(集英社文庫:キャプテン1巻から引用)

墨谷二中野球部のメンバーは、「名門野球部から、なぜ無名の墨谷二中に…?」と、首をかしげながらも、谷口に過大な期待をかけます。しかし、谷口は青葉学院の野球部だったことは事実ですが、二軍の補欠だったのです。

谷口は、部員達の誤解した期待に応えるために、父親と深夜の神社で特訓に励みます。

(集英社文庫:キャプテン1巻から引用)

のびのびと野球を楽しめると思い、墨谷二中に転校してきた谷口。

特訓の成果は出てきていますが、急にうまくなるはずはありません。ついにキャプテンに、みんなの誤解を解いてもらうために話を聞いてもらいます。

しかし、谷口の影の努力を知っていたキャプテンは、次期キャプテンを谷口に任せるのでした。

(集英社文庫:キャプテン1巻から引用)

3.キャプテン・谷口のチーム運営術

誤解からはじめた努力で、キャプテンを任された谷口。彼のチーム運営は「うまくなるには、勝つためには、練習しかない!」です。単純ですが(笑)これがかなり過酷です。

剣道部から借りてた防具を、部員達に付けさせて、至近距離から守備練習のノックしていきます。慣れてきたところで、今度は防具を外させてノックを再開。谷口キャプテン・・・鬼です(笑)。

(集英社文庫:キャプテン1巻から引用)

部員達は「こんな過激な練習にはついていけない・・・」と、練習後に、谷口の自宅に抗議にいきます。しかし、谷口は家には居なく、母親からは「父親と神社に行っている」と聞き、行ってみると・・・

(集英社文庫:キャプテン1巻から引用)

谷口は、部員達に練習を付けたあと、帰宅後にさらに過激な猛特訓をしているのでした。谷口キャプテンは、態度で引っ張っていく、努力、努力のキャプテンでした。

4.『キャプテン』は、チームマネジメントの漫画です。

谷口キャプテンの率いる墨谷二中野球部が、猛特訓のすえ、強豪校にどこまで喰らいついていくか、それは、本作を読んで楽しんでください。

『キャプテン』のもう1つの面白さは、”谷口タカオ”以降の歴代キャプテンが率いる、墨谷二中野球部が描かれているところです。それぞれのキャプテンについてご紹介してみます。

キャプテン・丸井

尊敬する谷口から、キャプテンを任せられた丸井。初めは、前キャプテンの谷口を尊敬するあまり、チームを混乱させてしまいます。おっちょこちょいで短気で単純。キャプテンとして、人間としての器が小さい丸井ですが、面倒見がいい人情家のキャプテンです。

(集英社文庫:キャプテン3巻から引用)

キャプテン・イガラシ

谷口が3年生の時の1年生。小柄ながら投打に優れた天才肌で、全てのポジションをこなせる万能選手です。
天才肌のくせに努力家。妥協を知らない、他人にも自分にも厳しい、諦めることを知らない頼れるキャプテンです。

イガラシの作った合宿の練習スケジュールは、歴代キャプテンの中でも恐怖の過酷さです。

(集英社文庫:キャプテン6巻から引用)

キャプテン・近藤

谷口から数えて4代目のキャプテン。投手としての素質は抜群ですが、守備ができない欠点が。関西出身で、自信だけはいつも満々。鈍感で大雑把の憎めないキャラクターです。

細かい丸井には随分怒られていました。そんな最もキャプテンに向いていない近藤が、墨谷二中野球部をどう運営していくのか。当初は不安しかないのですが、やらせてみると、結構いいチームをつくっていきます。

5.まとめ

読むときのわくわく感を無くさないために、各キャプテンの戦績などは、書きませんでした。

どこにでもいるような、野球好きな中学生が、一生懸命に努力して、上手くなっていく過程が、丁寧に描かれている漫画です。

どちらかというと、地味なキャラクター達です。ワクワクしながら、努力する姿を思わず応援したくなる魅力が、世代を超えて楽しめる、キャプテンの良さだと思います。

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