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マンガ大好きユキチです。
今回は、突然の大地震に巻き込まれた高校生が主人公の漫画『ドラゴンヘッド』を、ご紹介させていただきます。
地震や水害など、日本は自然災害大国と言われています。そのためかはわかりませんが、小説や漫画の世界は、古くは小松左京さんのSF小説『日本沈没』のように、日本崩壊は人気?のある題材です。決して漫画だから大丈夫と言い切れない怖さがあるのかもしれません。
参考)『日本沈没』
1.『ドラゴンヘッド』の基本情報
著者 | 望月峯太郎 |
出版社 | 講談社 |
連載雑誌 | 週刊ヤングマガジン |
掲載期間 | 1994年~1999年 |
巻数 | 全10巻 |
望月峯太郎(もちづきみねたろう)さんの漫画は、この『ドラゴンヘッド』もですが、デビュー作の『バタアシ金魚』や『鮫肌男と桃尻女』など映画化された作品が多いです。それだけ、ストーリーが練られた、おもいろい漫画なのですが、味のある画も私は好きです。
現在は、ペンネームを「望月ミネタロウ」に変更され、作品もかなりマニアックになってきた感じがします。
2.『ドラゴンヘッド』のあらすじ
高校生の青木輝(テル)は暗闇の中で目を覚まします。修学旅行帰りに乗っていた新幹線が、突然の大地震によってトンネル中で脱線したのでした。
(ドラゴンヘッド1巻から引用)
生存者はテル、アコ、ノブオの三人だけです。三人は出入り口が崩壊したトンネルに閉じ込められてしまいます。絶望的な状況を何とか生きのびようとしますが、恐怖と暗闇が、次第に三人を支配していきます。特にノブオは精神的な弱さもあり・・・。
(ドラゴンヘッド1巻から引用)
テルは何とかトンネルから外に出る事ができましたが、外の世界は謎の大災害によって荒廃しています。家族の住む東京の家に向かって、テルは歩き出します…。
3.恐怖に理性を無くす人々
災害時に人はどのように行動するのか?結構、人間の本質が描いている漫画です。
東京に向かう途中で見つけたテレビがやっと映り、ノイズに覆われた画面から聞こえてきたアナウンサーの声は…
(ドラゴンヘッド3巻から引用)
自衛隊のヘリコプターを見つけ、駆け寄ってみると、隊を脱走してきた自衛隊員達でした。彼らのリーダーは崩壊した世界を楽しんでいます。
(ドラゴンヘッド3巻から引用)
食料も尽き、諦めた生存者達は死を選んで暴走しだします。
(ドラゴンヘッド6巻から引用)
そして、手術によって、脳の海馬と偏頭体を摘出され、”不安や恐怖を感じない”傷頭の竜頭(ドラゴンヘッド)が現れます…。彼を手術したのは誰なのか?いったい何のために?
(ドラゴンヘッド6巻から引用)
大災害の謎、竜頭の謎は、テルが東京に向かうなかで、徐々に明らかになって行きます。
4.まとめ
ドラゴンヘッドのタイトルと画のインパクトが大きいので、物語がドラゴンヘッドを中心に進んでいくと、私は読む前は勘違いしていました(笑)。
日本はどうなってしまったのか? また、いったい何が起きたのか?テル達は家族に会えるのか?など、全10巻一気読み必至のサバイバル漫画です。
望月峯太郎さんが描いた、人間の内面の恐怖が楽しめます。