高橋ヒロシ『QP(キューピー)』 暴力に生きるか、堅気になるか、社会に出るヤンキー達の苦悩と決別!

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マンガ大好きユキチです!

今回はヤンキー漫画です。ヤンキー漫画と言えば、高橋ヒロシさんですね(笑)。『クローズ』『WORST(ワースト)』と続き、この『QP(キューピー)』の3作で、ある意味、高橋さんのヤンキー漫画は完結してしまったと思っています。

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そんな、ヤンキー漫画の第3弾『QP(キューピー)』は、ケンカに明け暮れた青春の日々を、卒業しなくてはならない、悲しき不良達の物語です。

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1.『QP(キューピー)』の基本情報

著者 高橋ヒロシ
出版社 少年画報社
連載雑誌 ヤングキング
掲載期間 1998年~2000年
巻数 全8巻

高橋ヒロシさんは、1986年のデビューからヤンキー漫画一筋でしたが、最近は、ヤンキー自体が絶滅危惧種になってしまっているからか?わかりませんが、現在連載中の『ジャンク・ランク・ファミリー』では、難しい設定の漫画に挑戦しています。私の勝手な評価は、迷走してしまっているなぁ…という感じです。

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2.『QP(キューピー)』のあらすじ

石田小鳥(いしだことり)は、ガスリンスタンドに入ってきた、かわいい名前の新人アルバイトです。しかし、実体は「キューピー」のあだ名を持つ、ケンカ無敵の元伝説の不良でした。

小鳥は少年院帰りです。暴力のむなしさに気づき、まっとうに生きるため、自分の幸せをみつけようと、アルバイトを掛け持ちして、一人暮らしをしているのでした。

はじめは、怖がっていたガソリンスタンドのアルバイト達も、お互いに打ち解け、仲良くなります。しかし、そんな平和な日々は長くはつづきません。

ガソリンスタンドのアルバイトの同僚・トオルは、かつての不良仲間から、不良から足を洗ったことで、嫌がらせを受けています。ついに不良達は、ガソリンソタンドにまできて、傍若無人を繰り広げます。

更生を誓った元不良・小鳥も、残念ながらトラブルに巻き込まれていってしまいます…。

3.ヤンキーからの卒業

この『QP(キューピー)』は、単にケンカの強さを競っていたヤンキー、不良達が、社会に出て、自分の居場所を見つけ、生きていく姿が描かれています。それぞれが岐路に立ち、歩き出した青年たちの現実社会の葛藤と、かつての仲間との決別の物語です。

小鳥と、もう一人の主人公、小鳥のかつての親友、我妻涼(あずまりょう)は、暴力の世界、裏社会で生きていくことを決めました。小鳥を誘うも断られ、違う道を歩き出した2人。しかし小鳥は、破滅に向かっていく、涼をほっておくことができません。

4.『QP(キューピー)』は、スピンオフ作品が多い

『QP(キューピー)』の主人公は、石田小鳥と我妻涼の2人ですが、暴力、裏社会に生きると決めた、吾妻涼は、漫画の主役として魅力的で、外伝やスピンオフ作品がいくつも作られています。一応、漫画だけ紹介しておきます。

『QP外伝 我妻涼』
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『QP 我妻涼 ~Desperado~』
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『QPトム&ジェリー外伝 月に手をのばせ』
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どの漫画も、『QP(キューピー)』の後に、読んだ方がいいですね。

5.まとめ

大人になっていくヤンキー。

はじめに書きましたが、私が勝手に呼んでいる、高橋ヒロシさんのヤンキー3部作『クローズ』、『WORST(ワースト)』、『QP(キューピー)』ですが、この『QP(キューピー)』は、高橋さんのヤンキー漫画の完結編と言っていいでしょう。

更生を誓いながら、暴力の世界に巻き込まれていく小鳥。物語は壮絶な結末ともの悲しさが残ります。

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