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マンガ大好きユキチです。
今回は好き嫌いがあるかもしれません。猟奇的なサスペンス漫画『ギフト±』を、ご紹介させて頂きます。
『ギフト±』のタイトルは、おそらく神様の贈り物という意味の”ギフト”でしょう。”±”(プラスマイナス)は、プラスマイナス=ゼロかな。「神様の贈り物は、プラスマイナス=ゼロ」。意味深なタイトルですね。
1.『ギフト±』の基本情報
著者 | ナガテユカ |
出版社 | 日本文芸社 |
連載雑誌 | 週刊漫画ゴラク |
掲載期間 | 2015年~ |
巻数 | 既刊22巻 |
週刊漫画ゴラクに連載されているからとも言えますが、少なくとも少年漫画ではなく、エログロ場面も多い青年漫画です。漫画ゴラクのキャッチコピーは、”本物の漢たちに贈るエンターテイメント!”です。この”漢”の字を使うことから、対象は中高年の男向けですね(笑)。
著者のナガテユカさんは、もともと ”ながてゆか” 名で作品を出されていたのですが、この『ギフト±』から、カタカナの ”ナガテユカ” に変えています。変更の理由は「もっと咎っていこうと思い・・・」と、”咎”(とが)を使うところが、またカッコイイですね。
※咎=人から責められたり、非難されたりするような行為。あやまち。しくじり。 罰されるべき行為。罪。
参考)ナガテユカさんのブログです。
2.『ギフト±』のあらすじ
鈴原環(すずはらたまき)は、普段は人と交わらない感情の乏しい女子高生。しかし、実体は、更正を期待出来ない犯罪者や、社会に潜む凶悪犯たちを、クジラと呼び、生きたまま狩って、解体し、その内臓や肉体を必要とする患者に売りつけている…。
3.『ギフト±』は、現代の必殺仕置人か?
若い人は知らない人が多いと思いますが、昔のテレビ時代劇で、金をもらって弱者の晴らせぬ恨みを晴らす、闇の処刑人「必殺仕置人シリーズ」が人気でした。もともとは、池波正太郎さんの時代小説が原作です。
この仕置人以降、裁かれない悪人を非合法に処刑する主人公を描いた作品が、多く世に出ています。漫画の代表作と言えば、平松伸二さんの『ブラックエンジェルズ』になると思います。
『ギフト±』も、そんな漫画の1つと思って読んだのですが、そんな単純な物語ではなかったです。巻を重ねるごとに、闇臓器売買を取り巻く闇社会に、実は表社会も闇に取り込まれていて…と、読めば読むほど、泥沼、闇が広がっていく漫画です。
4.美人女子高生が凶悪犯を解体する理由は?
主人公、鈴原環は、清楚な美人女子高生です。そんな環がなぜ、クジラ(凶悪犯)狩りをして、解体し、臓器をとりだしているのか? そんな技術をどこで覚えたのか? 数々の謎が、巻を重ねるごとに少しずつですが明らかになっていきます。
5.まとめ
現在21巻ですが、物語は真相(環の出生の秘密)に近くなってきている気がします。
また、臓器移植や再生医療について、倫理的な視点を外して物語を描いているところも、おもしろさの理由の一つだと思います。