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マンガ大好きユキチです。
今回はSFサバイバル漫画『明日のエサ キミだから』を、ご紹介させて頂きます。
しかし、『明日のエサ キミだから』とは、ストレートで分かりやすく、怖いタイトルですね。
1.『明日のエサ キミだから』の基本情報
著者 | 若杉公徳 |
出版社 | 講談社 |
連載雑誌 | 月刊ヤングマガジン |
掲載期間 | 2018年~ |
巻数 | 既刊7巻 |
若林公徳(わかすぎきみのり)さんは1998年漫画家デビューですが、『デトロイト・メタル・シティ』(2006~2010年)、『みんな!エスパーだよ!』(2009~2015年)、『KAPPI』(2011~2014年)の3作が実写映画化されています。基本ギャク漫画なのですが、笑いの中に結構シリアスな物語性もあって、じわじわと楽しいです。
この『明日のエサ キミだから』は、若林さんが、ずっと観ていなかった映画『エイリアン』を、すすめられて観てから、『エイリアン』の順番に殺されていく感じができないか?と、漫画の発想を得たようです。
参考)『KAPPAI』は2022年映画化予定です。
2.『明日のエサ キミだから』のあらすじ
謎の人食い怪獣が校庭に居座ってしまった高校。ネットや電話がつながらず、怪獣に立ち向かっていった先生や生徒は怪獣に食べられてしまい、逃げようとした人達も、すべて怪獣の餌食に。籠城60日目、今は、毎日1人、怪獣にエサとして差し出す人間を決めて怪獣の食欲を満たし、校舎内で救助がくるのを待っています。
現在、生き残りは生徒7人。リーダー格の酒井亮平が、毎日誰をエサにするかを指定しています。パシリの冴えない二人、笹塚宗太と万田満宏は、食事の準備など雑用をやらされていましたが、酒井から、「明日はエサは、二人のどちらかね」と指定されてしまいます…。
3.人はエサ、簡単に喰われてしまう命の軽さ
主人公は冴えないパシリの笹塚宗太です。ラスト7人となってしまった生徒同士、怪獣とのサバイバルが3巻ぐらいまでです。若林さんの絵はどちらかというとギャク漫画チックなほのぼの系、怪獣の絵もイマイチ(失礼ですが)で、冴えない怪獣だな…と読み始めは思ってしまいます・笑。
怪獣は口が大きく開き、あっさり人を食べてしまう場面が多く描かれるのですが、冴えない怪獣の捕食シーンが結構グロいです。人は所詮エサ、簡単に殺してしまう…『みんな!エスパーだよ!』でも、こんな場面あったなぁ…と、ギャク漫画家・若林さんの漫画の別の面が見えて怖いです。
4.まとめ
何とか高校から脱出することができた宗太たちですが、高校の外も怪獣が跋扈し、街は荒れ果てています。複数の怪獣に襲われているところを謎の集団に助けられ・・・と、次の展開、また次の展開と話が進んでいくとともに、怪獣の謎も徐々に解けてきます。
『明日のエサ キミだから』は、単に怪獣からのサバイバルではなく、怪獣を通した、人間の醜い欲望がコミカルに描いており、そこがこの漫画の面白さ一つです。また、宗太の環境適応能力も笑えます。