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マンガ大好きユキチです。
今回は、消防士が主人公の漫画『め組の大吾』を、ご紹介させて頂きます。
消防士が主人公の漫画は非常に少ないですが、そんな消防士漫画の先駆け的作品であり、断トツの代表作です。消防士映画だったら間違いなく『バックドラフト』です。(私見です・笑)
1.『め組の大吾』の基本情報
著者 | 曽田正人 |
出版社 | 小学館 |
連載雑誌 | 週刊少年サンデー |
掲載期間 | 1995年~1999年 |
巻数 | 全20巻 |
曽田正人(そだまさひと)さんは、1990年デビューの漫画化さんです。ヒット作は、『昴』や『capeta』がありますが、私はまだ読めていません。
2020年10月から月刊少年マガジンで『め組の大吾』の続編、『め組の大吾 救国のオレンジ』が、20年ぶりに連載が始まりました。”オレンジ”は、救助のスペシャリストであるレスキュー隊が着る服です。
2.『め組の大吾』のあらすじ
子供の頃、火事から自分を助けてくれた消防士に憧れて、高校卒業後に消防士になった朝比奈大吾(18歳)。消防学校での研修を終え、配属されたのは千国市消防署めだかケ浜出張所です。
大吾は、あこがれの消防士になれて、大張り切りで出勤しますが、所長の五味は競馬新聞を読んでいたり、先輩達も締まりなくのんびりしています。それもそのはず、めだかケ浜出張所だから、通称”め組”と聞いていた出張所は、めったに火事がない、市内一めでたい出張所だから、”め組”と噂されるところでした。
しかし、千国市では急激な再開発が始まっており、めだかケ浜地域でも、これまで起こりえなかった災害が発生し始めていたのでした…。
3.め組=江戸時代の火消し組織
”め組”は、江戸時代の火消し組織「いろは四十八組」からきています。一昔前の時代劇ドラマで有名な南町奉行・大岡越前が、町火消しを作り「いろは四十八組」を組織して、本格的な町火消し制度を発足させたようです。
江戸の”め組”も相撲取りとの乱闘騒ぎを起こしたりと有名だったようで、現在も歌舞伎の演目の一つとして「め組の喧嘩」があるようです。
4.次々と発生する火事・災害と悩む大吾
漫画の”め組”は、めったに火事がない、めでたい”め組”でしたが、大吾が入隊してから様相は変わってきます。次々と発生する火事や災害の救助活動に対して、大吾は常識外れ、時に命令違反を犯しながら、命がけの救助活動を行っていきます。
しかし、救助活動に対して、イキイキと嬉々として取り組んでいる自分に対して、人の不幸の災害が自分の幸せなのか?と悩んだり、こんな無茶をしていると、いつか死んでしまうと退職を考えたりしながら、消防士として成長していきます。
ただ、大吾は、これでもか!というほど災害を体験し救助を行って、生還してくるので、いつしか、格闘漫画の次々に現れる最強の敵的に、人間を越えて、いつしか大吾はスーパーマンのようになってしまいます。これはある意味しょうがないですが、興ざめのギリギリで物語が終わっていて安心できます。
5.まとめ
『め組の大吾』のおもしろさは、大吾が若手消防士として、苦悩しながら成長していく姿です。そんな大吾を支える五味所長や、高校時代の担任で、大吾が恋心を抱いている落合先生、大吾と同期で、大吾の能力を認めつつ反発する甘粕など、脇役もしっかり描かれています。
続編『め組の大吾 救国のオレンジ』も、しっかり成長した彼らが出てくるようですので、楽しみがまた増えました。