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マンガ大好きユキチです。
今回は、農業高校を舞台にした学園漫画『銀の匙 Silver Spoon』を、ご紹介させて頂きます。
アニメ、映画化とヒットした漫画です。最近、読み直しましたが、農業高校の青春、面白いです。
1.『銀の匙 Silver Spoon』の基本情報
著者 | 荒川 弘 |
出版社 | 小学館 |
連載雑誌 | 週刊少年サンデー |
掲載期間 | 2011年~2019年 |
巻数 | 全15巻 |
荒川弘(あらかわひろむ)さんは、1999年デビューの女性漫画家さんです。2001年に連載を開始した『鋼の錬金術師』が大ヒット(2010年に連載を終了)しています。
この『銀の匙 Silver Spoon』は、荒川さんが北海道の帯広農業高校を卒業し、その後7年間、家業の酪農と農作業を手伝った経験を基に描かれています。特に『銀の匙 Silver Spoon』の舞台、大蝦夷農業高校は、荒川が通った帯広農業高校がモデルとなっているようです。また、2019年のNHK朝の連続ドラマ「なつぞら」に出てくる高校も、帯広農業高校がモデルとのことです。
参考)『鋼の錬金術師』です。
2.『銀の匙 Silver Spoon』のあらすじ
札幌市内の中学から日本一の敷地面積を誇る大自然に囲まれた大蝦夷農業高校に入学した八軒勇吾(はちけんゆうご)。八軒は農業とは縁のない家庭に育ちますが、激しい学力競争で自信を無くし、中学校の担任から、大らかな校風のエゾノーを薦められて受験して入学しました。
八軒の入学した酪農化学科の1年生は全員寮生活を送り、ローテションをして、朝晩、家畜の世話をします。入学した同級生達は、ほぼ農家や酪農、養鶏などの家の子で、実家を継ぐなど明確な夢や目標を持って、エゾノーに入学してますが、八軒には、まだ目標や夢はありません。
早朝5時起きの家畜の世話や、農業高校ならではの体験や、豊富な食材に囲まれて、学力や順位だけに価値観を抱いていた八軒の考え方にも変化が…。
3.『銀の匙 Silver Spoon』の見どころ
『銀の匙 Silver Spoon』の読みどころを4つ上げてみます。
①農業高校ライフが楽しい
朝5時起きの家畜の世話など実習のほとんどが体力勝負で、体力のない八軒は、はじめはついていくのがやっとです。ただ、個性的な仲間との寮生活や、実益的な体験実習、校内イベントの後は必ずバーベキューなど、中学生がこの漫画を読んだら、農業高校を希望する子が増えてくるでしょうね。
②主人公・八軒の成長
学力や順位だけに価値観を抱いていた八軒ですが、数字では測れない体験や仲間達と交わりながら、ネガティブだった性格も変わってきます。距離を置いていた家族との関係も改善されていき、好きな人も出てきてと、八軒の成長が楽しいです。また徐々に自分の将来の夢も形になってきます。何となく就職してしまった私ですが、まだ成長してやるぞ!と思ったりします(笑)。
③登場する食べ物がおいしそう
農業高校ですので、農作物はもちろん、肉も牛、豚、鶏すべて揃ってます。自分達が育てた豚を食肉にし、ベーコンやソーセージに加工したり、牛乳からチーズを作ったりと実習場面も多いです。その後は、必ずみんなで試食会。おいしそうです。
④農業の厳しい現実も描いている
農家、酪農家の厳しい現実もリアルに描いています。特に酪農家の多くが借金を背負っていたり、稼業を継ぐために自分の夢を諦めたり。八軒もそんな現実と向き合いながら、何かできないのかもがいていきます。
4.まとめ
農家のリアルな現実と書きましたが、全般的にコメディー漫画で楽しいです。農業高校の楽しい3年間。中高生には特に読んでほしい漫画です。