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マンガ大好きユキチです!
今回は、高校が舞台の学園、教師漫画『ここは今から倫理です。』を、ご紹介させて頂きます。
熱血高校ラグビー漫画『ALL OUT!!』の作者の雨瀬シオリさんが、めんどくさそうなタイトルの漫画を書いているなぁ・・とは思っていました。
参考)『ALL OUT!!』です。
”倫理”と聞いただけで、ちょっと説教臭いのでは?と敬遠していましたが、読んでみると、以外に熱い、正統派の青春教師漫画で面白いです。2021年1月にNHKで、山田裕貴さんが主役でドラマ化されています。ドラマ化されるとは思っていたのですが、NHKとは意外でした。
1.『ここは今から倫理です。』の基本情報
著者 | 雨瀬シオリ |
出版社 | 集英社 |
連載雑誌 | グランドジャンプむちゃ |
掲載期間 | 2016年~ |
巻数 | 既刊6巻 |
グランドジャンプから分かれ、隔月の偶数月で発売されるようになった『グランドジャンプむちゃ』に連載されています。
この”むちゃ”は、無茶苦茶の”むちゃ”からきているようで、姉妹雑誌で、奇数月発売の『グランドジャンプめちゃ』は、”めちゃ”セクシーからきているようです…。安易なネーミングですが、嫌いではありません(笑)。
なお、『グランドジャンプむちゃ』には、あの名作野球漫画『キャプテン』の続編を、コージィ城倉さんが『キャプテン2』として連載されています。
参考)『キャプテン2』
2.『ここは今から倫理です。』のあらすじ
高校3年生の選択科目「倫理」、3年生の春に「倫理」の授業を選択した15人の高校3年生と、倫理教師(授業数が少なくて、政経とかけもちして教えているらしい)高柳の物語です。
(「ここは今から倫理です。」1巻から引用)
最初の授業で、高柳は倫理について
・学ばなくても、将来困ることがない学問
・この授業で得た知識が、役に立つ仕事はない
と、いきなり生徒のやる気を削ぐことを言い出し、倫理の授業が、役に立つ場面があるとすれば・・・
・死が近づいたとき
・自分がひとりぼっちのとき
・幸せとは何かを考えるとき
・信じるものが無くなったとき
と、そんなときには、知っておいた方がいい学問と、”倫理”を説明します。
物語は、15人の生徒ひとりひとりが抱えている悩みを、高柳が”倫理”の力で!というか、高柳の人間性で、いい方向に導く、1生徒1話完結方式の物語です。
3.この漫画の魅力は高柳先生
いきなり教室で、エッチなことをしている生徒達から物語は始まります。その場面に出くわした高柳は、クールに顔色も変えずに、二人に倫理を説きます。普段はハンサムでクールな倫理教師の高柳ですが、時たま見せる素顔の感情的な人間味に、生徒たちは心引かれていきます。
ヤリマンと言われる女生徒、この学校にはくだらない奴しかいないと周りを見下している生徒、自由な生活に不安を抱いてる生徒など、15人はそれぞれに問題、悩みを抱えています。1話完結と書きましたが、1話で生徒の問題が解決する訳ではなく、1年間の高柳の倫理の授業を通して、生徒の成長を描いていくようです。(まだ4巻のため)
生徒個人の抱えている問題や、家庭環境などは描かれているのですが、高柳がなぜ倫理教師になったのか?独身なのか?など、高柳の個人情報は、まだあまり出てきてなく、まだまだ謎で楽しみな人物です。
4.まとめ
雨瀬シオリさんは、『ALL OUT!!』もそうですが、思春期の高校生の内面を描くのが非常にうまいです。読んでいる人は、登場人物のどこかに共感して感情移入してしまいます。
各巻のあとがきは、雨瀬シオリさんの近況や、倫理をテーマに選んだ理由などが書かれていて、毎巻楽しいです。倫理も、この漫画を読む前は、堅苦しく考えていたのですが、高柳が生徒に使う、偉人や哲学者の言葉さえも、漫画で読むと、しっくり頭に入るところがすごいです。
今までなかった教師漫画でおもしろいです。