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マンガ大好きユキチです。
今回は所十三さんの名作漫画『名門!多古西応援団』を、ご紹介させて頂きます。
古い漫画ですが、今回、改めて読み返してみました。ガクラン(長ランも)不良も応援団も、今の時代は、絶滅危惧種かもしれませんが、頑張っている人にエールを送る応援団、いい漫画です。ケンカと感動は、8:2ぐらいです(笑)。
1.『名門!多古西応援団』の基本情報
著者 | 所十三 |
出版社 | 講談社 |
連載雑誌 | 月刊少年マガジン |
掲載期間 | 1984年~1992年 |
巻数 | 全21巻 |
所十三さんは、1984年に『名門!多古西応援団』の読切でデビューして、それが好調だったこともあり、そのまま連載となった作品です。『疾風伝説 特攻の拓』の人気が根強いからか、不良漫画家といわれることが多いです。
一時期、恐竜漫画家だったこともあります(笑)、最近は『ドルフィン』で、不良漫画家に戻ってきてくれました。一貫しているのは、筋を通す義理堅い主人公と仲間達の笑いあり友情ありの物語ということです。
2.『名門!多古西応援団』のあらすじ
母親と姉妹3人の女ばかりの環境に育った胡女浩司(こめこうじ)は、多古多西高校に入学し、「男の世界」に憧れて、応援団に入団します。しかし多古西の応援団は、女好きでナンパばかりの団長・橘薫(たちばなかおる)を筆頭に、思っていた「男の世界」とは違う、お気楽な集団でした。
あるとき、胡女は学校で「応援団の方ですか?」と、男子生徒から声をかけられます。「暴走族をやめたいが、リンチが怖くて…助けてください!」と懇願されます。「応援団には本校の生徒を助ける義務がある!」と、正義感に燃える胡女は、応援団が力になってくれると、橘に話をしますが、塾やキャッチボールがあるやら、「そもそも暴走族に入るのが悪い」と話も聞いてもらえません。
(「名門!多古西応援団」1巻から引用)
一人で、暴走族に話をしにいった胡女ですが、決してケンカは強そうではありません…。
3.頑張っている人にエールを送る応援団
後半はケンカや抗争が多くなってくるのですが、前半は、けっこういい話が多いです。私は好きな話は、無冠の帝王といわれた短距離走の高校生の話です。
中学時代は全国でも有名な短距離選手でしたが、多古西高校に入ってからは、ケガに悩まされて、大会には出られず、無冠の帝王と言われている生徒がいます。3年生の最後の学年、ケガもなくやっと全国大会で走れる!となった矢先、不良に絡まれた後輩を助けようとして、不良にケガを負わせてしまいます。
大会を辞退した選手に対して、多古西応援団がとった行動は、漫画的ではありますが、いい話です。
4.「各中学校の番長が集まる」よくある話が楽しい(笑)
高校生のヤンキー漫画にありがちな展開は、各中学校で番長をやっていた子達が、同じ高校に入学し、最初はいがみ合いながら、仲間になっていくパターンです。王道の展開ですね。
吉田聡さんの『湘南爆走族』も、主要メンバーが仲間になる前の高校入学時の話が一番好きです。多古西応援団のメンバー5人も、はじめはいろいろとあったようです。
5.まとめ
物語は、ほぼ1話完結です。6人の応援団の活躍と友情話、今読むと、ちょっぴり青臭い感じもします。しかし、こんな応援団がいてほしい!と思えるたのしい漫画です。