いつもありがとうございます。
マンガ大好きユキチです。
今回は、グルメ&ラブコメ漫画、阿部潤さんの『忘却のサチコ』を、ご紹介させて頂きます。
ストーリーはいたってシンプルで、おいしそうな料理の数々に、生唾必須で大ヒットしている漫画です。2018年にドラマ化もされて、高畑充希さんが主人公のサチコを演じておりました。漫画を読んでいた私は、サチコのイメージができあがっていて、高畑さんにちょっと違和感がありました(笑)。
1.『忘却のサチコ』の基本情報
著者 | 阿部潤 |
出版社 | 小学館 |
連載雑誌 | ビックコミックスピリッツ |
掲載期間 | 2014年~ |
巻数 | 既刊16巻 |
阿部潤さんは、1990年デビューですから、結構ベテランの漫画家さんです。阿部さんの漫画は、しばらく読んでいなかったのですが、この『忘却のサチコ』をみて、随分絵がうまくなったなぁ~と思ったのが最初の感想でした。
阿部潤さんの別の漫画『パパがも一度恋をした』も、2020年2月にドラマ化されました。こちらは、約10年前の漫画ですが、『忘却のサチコ』のドラマ化により、阿部さんの漫画が再評価されたということでしょう。(絵、うまくなってますよね)
2.『忘却のサチコ』のあらすじ
文芸誌の編集者・佐々木幸子は、その仕事の完璧さから、周囲からは「鉄の女」と呼ばれていました。そんなサチコが、旅行先で出会った俊吾と恋に落ちます。
とんとん拍子に話が進み、サチコと俊吾の結婚式当日、サチコがお色直しで席を外した隙に、俊吾が失踪、サチコに残されたのは「サチコ、すまない」とだけ書かれた、俊吾の手紙でした。
(「忘却のサチコ」1巻から引用)
突然、婚約者に逃げられてしまったサチコですが、その後、気持ちを切り替え、何事もなかったように仕事を再開しますが、普段ではあり得ないミスを重ねてしまいます…。
3.忘却の時間を求め、美食を追求する
自分では想像つかないほどショックを受けていたサチコ。そんな時、たまたま、お昼に入った定食屋さんで、鯖の味噌煮定食をたべます。今まで気が付かなかった、鯖の味噌煮定食の美味しさに身をゆだねている間は、俊吾が逃げた悲しさを忘れていることに気がつきます。
(「忘却のサチコ」1巻から引用)
この定食の出会いから、食事を栄養補給としか考えていなかったサチコが、食にのめりこんでいく「忘却の美食」が始まるのでした。(やっとここで、タイトルの意味がわかります)
ちなみに、漫画の表紙の画は、どの巻も、サチコとパスタ、サチコとピザなど、サチコが食事をしている画になっています。
4.『忘却のサチコ』の魅力は、サチコです。
なぜ、婚約者の俊吾は逃げてしまったのか? 俊吾はどんな人物なのか?は、はじめはほとんどわからず、読んでいくうちに徐々に謎が解けていきます。それにしても、何でこんな魅力的なサチコを残して失踪してしまったのか?ホント不思議です。
それは、漫画の男性登場人物達も同じで、実はサチコは、けっこう男性に人気があります。俊吾を想うサチコと、サチコが気になる男達の恋模様が、この漫画のラブコメ的な要素になっています。
また、グルメ漫画ですので、実在のお店の実際にある料理を、サチコが食べるシーンも多く、この食事をしている時のサチコも魅力的です。
例えば、サンマ塩焼定食を食べている時にサチコは、相席の男性の、骨だけ残す、きれいな食べ方を見て、自分がサンマを食べた跡を、「まるで、荒野の砂漠で息絶えた・・・動物の屍のよう…」などと想像したりします。
(「忘却のサチコ」1巻から引用)
5.まとめ
漫画のタイトルからは想像できないグルメ漫画ですが、サチコの魅力もあり、紹介されたお店にも一度は行ってみたいと思ってしまいます。
俊吾の失踪の謎と、サチコの恋の行方が、非常に気になりますが、あまり引っ張らないで、切りのいいところで、ハッピーエンドの終了を期待します。