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マンガ大好きユキチです。
今回は、パチンコ漫画『連ちゃんパパ』を、ご紹介させて頂きます。
2020年にネットで話題になった問題作(笑)を、今頃、知人に勧められ読みました。おもしろい!パチンコ漫画としましたが、パチンコをやったことがない人も十分楽しめます。
1.『連ちゃんパパ』の基本情報
著者 | ありま猛 |
出版社 | 綜合図書 |
連載雑誌 | パチプロ7 |
掲載期間 | 1994年~1997年 |
巻数 | 全43話 |
連載誌「パチプロ7」は、パチンコやパチスロを題材とした漫画雑誌です。ですから、読む人もパチンコやパチスロをやっている人でした(現在は休刊となっています)。
ありま猛さんは、漫画家を志し1969年に上京、あだち勉さん(あだち充さんのお兄さん)のアシスタントになり、1971年にデビューされたベテラン漫画家さんです。デビューは週刊少年ジャンプでしたが、その後は結構マイナー雑誌の連載が多く、私は今回が初読みでした。
ありまさんは、アシスタント時代にパチンコ依存症となった実体験と想像を交えながら、パチンコ依存症でボロボロになっていく人を、この『連ちゃんパパ』で描いています。
現在、ありまさんの新作『あだち勉物語 ~あだち充を漫画家にした男~』がサンデーうぇぶりで連載中で、最近1巻が出版されました。あだち充さんをマンガ家にしたといわれる実兄のあだち勉さんを中心に、当時の漫画家や編集者たちの姿をコミカルに描いています。
2.『連ちゃんパパ』のあらすじ
高校教師の日之本進(34歳)は、妻・雅子と小学生の息子・浩司と三人家族です。ある時、進が仕事から帰ってくると、妻は居なく、浩司から「ご迷惑をおかけします。探さないで下さい」と書かれた妻からの手紙を渡されます。慌てふためく進のところに、人相の悪い借金取りが訪ねてきます。
借金取りが言うには、雅子には300万円の借金があり、期限を過ぎても返済できていないようです。雅子が帰ってくるまで、家に居座るという借金取りに対して、進は、せめて利息だけでも返そうと、預金通帳を見たところ、通帳にはお金はほとんど残っていませんでした…。
雅子がパチンコにハマって借金をしていたことを知った進は、浩司と二人で、雅子を探しに、各地のパチンコ回ります。無断欠勤もあって、あっという間に失業した進は、いつの間にか、パチンコにのめり込んでいきます・・・。
3.ほのぼのした画風でリアルな地獄を描く
この漫画の特徴は、ほのぼのとした画と、えげつない内容のギャップです。パチンコにのめり込んでしまった進は、まじめに働くことができなくなり、生活も行動も転落していきます。パチンコ代を稼ぐためなら平気で人を陥れることができるようになり、自己嫌悪になることもない。かなり怖いです。
先にパチンコにハマって、借金をして家出した妻・雅子も、男と浮気もして出て行ったことがわかってきます。その後も出戻り、また男と…と行動がかなりサイコです。しかも、2人とも、息子・浩司のことを気にしているようで、まったく考えていません。
4.まとめ
進や雅子の行動、その他パチンコ依存症の人達の異常さに、嫌悪感から読むのを止めてしまった人も多いようですが、人の弱さ、醜さに、ゾッとしながら読むのも楽しいです。