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マンガ大好きユキチです。
今回は、津軽三味線の演奏に青春をかける青年を描いた漫画『ましろのおと』を、ご紹介させて頂きます。
ピアノやバイオリン、サックスなど、洋楽器を題材にした音楽漫画は結構ありますが、和楽器の漫画は、非常に少ないです。画で音がイメージできる漫画です。
1.『ましろのおと』の基本情報
著者 | 羅川真里茂 |
出版社 | 講談社 |
連載雑誌 | 月刊少年マガジン |
掲載期間 | 2010年~ |
巻数 | 既刊28巻 |
作者・羅川真里茂(らがわまりも)さんは、1990年デビューの女性漫画家さんです。デビュー以来ずっと少女マンガ雑誌に連載をされていて、この『ましろのおと』が、初の少年マンガ誌での連載となります。私も初めて読む漫画家さんです。
『ましろのおと』は、2021年4月にアニメ化されています。アニメは見れてないですが、アニメのPV動画には、津軽三味線の音も聞けます。音があるだけで、アニメと漫画はまったく別の作品に感じますね。
参考)TVアニメ『ましろのおと』のPV動画です。(音が出ますご注意下さい)
2.『ましろのおと』のあらすじ
青森で兄と二人、幼いころから祖父・松吾郎が弾く津軽三味線の音を聞いて、津軽三味線をひいて育った澤村雪(さわむらせつ・16歳)は、祖父が亡くなり、自分だけの音を探そうと、思いつきで上京し、六本木で人波と街の喧噪に酔って倒れたところを、グラビアアイドルを目指す立樹ユナに助けられます。
しかし、ユナはアイドルの夢を諦めて帰郷。ひとりになった雪のもとに、松吾郎に子育てを任せっきりだった母親の梅子が現れ、雪に高校に行くように命じます。
3.津軽三味線とは?
三味線は、中国から琉球へ伝わり、戦国時代に琉球(沖縄)から伝来したようです。その後、三味線は日本各地の土着の芸能と融合して発達していき、本州最北端の津軽地方で津軽三味線となります。バチを叩きつけるように弾く打楽器的奏法と、テンポが速い楽曲が津軽三味線の特徴です。
今現在、津軽三味線の奏者と言えば、私でも知っている吉田兄弟が有名です。吉田兄弟は、アニメ版『ましろのおと』の監修もされており、エンディング曲にもコラボしています。
参考)吉田兄弟の津軽三味線です。(音が出ますご注意下さい)
4.『ましろのおと』のみどころ
『ましろのおと』の見どころの一つは雪の成長です。愛想が無く、不器用な雪は、高校で津軽三味線愛好会に入ります。人と三味線で競うことに興味がなかった雪が、仲間達と津軽三味線の大会を目指すことで、人として、また三味線奏者としても成長していきます。
また、物語にインパクトを与えるのが雪の母親・梅子です。美容会社のワンマンなやり手女社長です。梅子は、父の松吾郎が、伝説の津軽三味線奏者と言われながら知名度もなく、貧窮していたことを悔やんでおり、雪や雪の兄・若菜の津軽三味線の才能を世に知らしめようと、さまざまな仕掛けをしていきます。松吾郎から始まる澤村家の歴史や謎も徐々に明らかになってきます。
5.まとめ
月刊誌の連載ですので物語の進み方は遅く、じっくり楽しめます。連載期間は12年目ですが、物語は1年ちょっとしか経過していません。しかし、そんな1年の間に、雪は高校を辞めてしまって、プロの津軽三味線奏者を目指しています!
雪が目指す音は見つかるのか?長く付き合える漫画です。