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マンガ大好きユキチです。
今回は、木多康昭(きたやすあき)さんの格闘漫画『喧嘩商売』を、ご紹介させて頂きます。
はじめの数巻からは、まさかここまで面白い格闘漫画になってくるとは想像できなかった漫画です。
1.『喧嘩商売』の基本情報
著者 | 北多康昭 |
出版社 | 講談社 |
連載雑誌 | 週刊ヤングマガジン |
掲載期間 | 2005年~ |
巻数 | 喧嘩商売:全24巻、喧嘩稼業:既刊13巻 |
木多さんは1995年デビューにされ、代表作は「少年ジャンプ」での初連載『幕張』です。はっきり言って、木多さんの下ネタ暴走系のギャク漫画は、私は好みではなく、ずっと対象外の漫画家さんでした。
しかし、『喧嘩商売』のタイトルに引かれ漫画を手に取り、これは・・・と戸惑いながらも読み始め、中盤からは、すっかりハマってしまいました。
2.『喧嘩商売』の必殺のフレーズ
『喧嘩商売』は、毎巻はじめの数ページには、以下のフレーズが入ります。
最強の格闘技は何か!?
空手、キックボクシング、ボクシング、ムエタイ、テコンドー、散打、カポエイラ、
ジークンドウ、少林寺拳法、中国拳法、日本拳法、相撲、柔道、アマチュアレスリング
古武道、サンボ、シュート、プロレスリング、合気道、ブラジリアン柔術・・・
多種ある格闘技が、ルール無しで闘った時・・・
スポーツではなく・・・ 目突き、金的ありの「喧嘩」で闘ったとき、
最強の格闘技は何か!?
今・・・現在、最強の格闘技は決まっていない
毎巻このフレーズで始まるのですが、これが何よりもいいです!
最強が決まっていないから、これからこの漫画で決めていく!という宣言のようで、格闘漫画好きは、これを待っていたんだ!と、毎巻ワクワクしながら漫画を読みはじめてしまいます。
3.『喧嘩商売』のあらすじ
東京から宇都宮の高校に転校してきた佐藤十兵衛(さとうじゅうべえ)。転校早々、東京時代に痛めつけたヤンキー達がヤクザを連れて教室に乱入してきます。しかし十兵衛は、ヤンキー達を半殺しにして、ヤクザは二階の教室から投げ落とします。
そうです。十兵衛は喧嘩がめっぽう強く、しかも喧嘩に勝つために手段を選ばない非情な男です。
しかし、教室から投げ落されたヤクザが、十兵衛への報復に喧嘩屋・工藤優作を雇ったため、工藤と十兵衛の壮絶な喧嘩が始まります…。
4.日本人による過去最高の喧嘩トーナメント
格闘漫画では、天下一武道会や東京ドーム地下の最大トーナメントのような異種格闘技戦の大会は定番中の定番です。『喧嘩商売』は、出場選手一人一人の生い立ち、背景、闘う理由を描いていき闘わせていく感じで、闘う二人に感情移入して楽しめます。
総合格闘家・田島彬(たじまあきら)が、ボクシングのヘビー級チャンピオンになって稼いだファイトマネーを元に開催したノールールのワンデイトーナメント(陰陽トーナメント)。ファイトマネーは1試合1億円。勝った方が総取りで2億円をもらえ、優勝賞金は100億円の大会です。
出場する選手達は、どこかしら実在格闘家をモデルにしている人もいて、この人はあの人だな…と想像しながら読むのも楽しいです。人気漫画なので、ネットには数限りなくトーナメント情報がアップされていますが、情報なしで漫画を読んだ方がより楽しめます。
主人公・十兵衛が強いと言っても、しょせんは街の喧嘩屋レベル。そんな十兵衛が、超人達の集まるトーナメントで勝つために、あらゆる裏の手、謀略を使っていきます。フィジカルや技以外のところで勝負するところが他の格闘漫画と違います。と言っても、各格闘技のトップ同士の闘いはもちろん面白いです。
5.『喧嘩稼業』は『喧嘩商売』のつづきです。
『喧嘩商売』は24巻までで、同じ物語の続きがタイトルを変えて『喧嘩稼業』となっています。作者・木多さんが3年の長期休載後に『喧嘩稼業』のタイトルで連載を再開しました。現在も不定期連載となってトーナメントはなかなか進行しないですが、私は、小説『餓狼伝』や『HUNTER×HUNTER』で、休載ドランカーになってますので何とか我慢はできてます(笑)。
『喧嘩稼業』からCG(コンピュータグラフィックス)を使った画に変わっており、はじめは、かなり戸惑いました。
6.まとめ
物語の初めは、木多さんらしい、下ネタ暴走ギャク漫画色が強かったのですが、いつの間には、ギャク色が無くなり本格的格闘漫画となっています。
現在進んでいる、陰陽トーナメントの出場選手は日本人だけです。その次は世界大会を描こうとした伏線だったのかもしれませんが、今のペースですと、私が生きているうちに、陰陽トーナメントの決着がつくかも心配です…。