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マンガ大好きユキチです。
今回は、タイムスリップ・ヤクザ漫画『代紋TAKE2』を、ご紹介させて頂きます。
ヤクザが10年前にタイムスリップする物語です。そういえば、江戸末期にタイムスリップした医者もいましたね(笑)。ヤクザの世界は一般人が知ることもできず、そんな怖いもの見たさもあって、私は裏社会漫画が結構好きです。『代紋TAKE2』は、適度に笑いもあり、眉間に皺を寄せずに楽しめる漫画です。
1.『代紋TAKE2』の基本情報
著者 | 原作:木内一雅、作画:渡辺潤 |
出版社 | 講談社 |
連載雑誌 | 週刊ヤングマガジン |
掲載期間 | 1990年~2004年 |
巻数 | 全62巻 |
ヤングマガジンで14年にわたって連載された人気漫画です。原作者の木内一雅さん、似た名前の人いたなぁ…と思っていたら『ビー・バップ・ハイスクール』の作者「きうちかずひろ」さん(木内一裕)の実兄とのことです。
渡辺潤さんは、2020年4月から、週刊漫画ゴラクで『ゴールデン・ガイ』の連載をはじめています。こちらは、ヤクザと徳川埋蔵金というかなり変わった設定の物語です。
2.『代紋TAKE2』のあらすじ
1979年、冬の新宿。暴力団海江田組組員・阿久津丈二(21才)は、大学の応援団員達に、ボコボコにされ、泣きながら詫びを入れていました。それから10年、丈二のヤクザ人生は何をやっても上手くいかず、弟分だったヤクザから鉄砲玉を命じられます。
敵対する組事務所に弾を打ち込む鉄砲玉でしたが、逃げる途中で、自分が撃った弾が跳ね返り自分の腹に。どぶ川で苦しみながら、ミジメな人生だった…と意識を無くします。
次に丈二が目覚めたとき、そこは1979年の新宿での応援団とのケンカの場面でした。死ぬ前に見る夢だから何でもできると、腹をくくった丈二は、団員達をやり込め詫びをさせるとともに、夢ではなく、10年前にタイムスリップをしたことに気がつきます。
3.『代紋TAKE2』は、下っ端ヤクザの出世物語
海江田組の下っ端ヤクザの丈二は、10年間の経験と記憶をもったままで、過去に戻って、ヤクザ生活を送ることになります。その経験から、様々なシノギ(ヤクザの収入を得るための手段)で成功を収め、海江田組の若手の中でも頭角を現していきます。
よって、『代紋TAKE2』は、タイムスリップによって過去の経験を生かしたヤクザの出世物語と言いたいところですが、それは、この漫画のおもしろさのごく一部です。
4.タイムスリップで歴史が変わってしまう。
丈二は、過去の経験では、覚醒剤に手を出し、破門されたことを逆恨みして若頭補佐の山崎を殺害した幹部の石田を、覚醒剤から離させ助けます。シノギの成功もですが、丈二は、自分のやったことによって、経験した歴史が違ってきていることに気がつきます。
特に、丈二の兄キ筋にあたる江原慎吾は、経済派のヤクザで、海江田組でも若手の実力者でしたが、単に仁義よりも金儲けが好きという男でしたが、歴史が変わったことで、丈二をライバル視し、野心的な凶暴な男に変わっていきます。
歴史が変わったことにより、タイムスリップした恩恵はすぐに底をつくのですが、半端なヤクザとして無駄死にする前回記憶と、様々な困難を乗り越えることで、丈二が人間的にも成長し、一目置かれるヤクザに成長していきます。
5.まとめ
ラストはかなり衝撃で賛否両論ありますが、私は、そうきたか!と面白かったです。私が特に好きなところは、丈二が千葉県木更津の弱小一家・白浜組を継いでからのし上がっていくところです。