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マンガ大好きユキチです。
今回は、原秀則さんの漫画『いつでも夢を』を、ご紹介させて頂きます。
原さんの漫画は、ほぼ読んでいるのですが、主人公がダメ男のパターンが多いです。よく考えたら私、ダメ男の漫画を好んで読んでいました(笑)。でも、そんなダメな男が、骨のある男に成長していく物語は、間違いなく面白いです。
この『いつでも夢を』も、いい漫画です!
1.『いつでも夢を』の基本情報
著者 | 原秀則 |
出版社 | 小学館 |
連載雑誌 | ヤングサンデー |
掲載期間 | 1994年~1997年 |
巻数 | 全6巻 |
原さんの漫画はホント派手さが無いです。また、結構、人間の内面のどろどろしたところや、ダメのところをしっかり描いて、イヤなヤツの描き方もうまいです(笑)。
スポーツ漫画では、リーダーシップのある、ぐいぐい進んで行く主人公を描くこともあるのですが、基本は、ぐじぐじした、優柔不断の主人公が原秀則漫画の特徴です。
参考)『冬物語』の主人公も優柔不断の浪人生です。
2.『いつでも夢を』のあらすじ
内向的でモテない高校生・多田野一郎が主人公です。一郎は、友人、幸太郎の彼女、みちるのことが好きですが、告白もできないくせに、何でオレじゃないんだ・・・と、友人に憧れと嫉妬を抱いて、悶々とした屈折した青春をおくっています。
そんな一郎の唯一の趣味は漫画を描くことです。自分を主人公、ヒロインをみちるにした恋愛漫画を描いて妄想にふけっています。
ある日、一郎は、みちるに漫画を描いていることがばれてしまいます。ふざけ半分に、みちるが言った「がんばれ!」の言葉に、一郎は、やる気を出して漫画家を目指すのでした…。
3.漫画家への道はきびしい
漫画家を目指すことにした一郎ですが、描いた漫画を出版社に持ち込んでも、ボロカスの評価です。また、何とか漫画家のアシスタントのバイトに潜り込むのですが、そこでも、自分の実力の無さ、厳しい現実をイヤというほど突きつけられます。
また、漫画をビジネス、漫画家を使い捨ての道具のようにあつかう編集者など、一郎が目指して奮闘する漫画や出版の世界は、イヤなヤツのオンパレードで描かれており、読んでいる方も、メンタルをやられます(笑)。
4.まとめ
主人公の名前は、多田野一郎、ただのいちろうです。意図してただの一郎としたと思うのですが、そんな一郎も一人前の漫画家に成長していきます。
好きになった女性と漫画の間で悩んでいく一郎。悲しく衝撃的な展開もあり、少年に夢を与える漫画ではないですが、イヤなところがしっかり描かれているおすすめの漫画です。